国立と私立、うちはどっち向きかな?
【小学校受験】国立と私立の違いは?うちはどちら向き?【5つの比較ポイントを現役塾講師が解説】
この悩みを解決します。
✔ この記事の信頼性
わが子の受験を経験し、見事合格。
教育業界に25年間、小学校受験専門塾の現役講師。
毎年多くの生徒を志望校に送り出してきた実績あり。
本記事の内容
- 学校の特徴を比較
- 入試を比較
- 学費を比較
- 進学を比較
- 保護者と子どもを比較
- そもそも受験資格はあるのか
では、さっそく解説していきます。
小学校受験で国立と私立の違いは?
制服を着て、電車通学で・・・と確かにイメージは似ていますね。
しかしそのカラーには大きな違いがあります。
なんとなく志望校を決めてはいませんか?
それぞれをよく理解したうえで第一志望校を決めたいものです。
この記事では5つのポイントで比較しています。
志望校決定のお役にたてるとうれしいです。
それでは1つずつ解説していきます。
学校の特徴を比較
国立小学校の特徴
「国立」と言いますが、国が運営しているわけではなく、国立大学の付属という立場です。
● 付属する大学の大学生が教育実習を行うための「実習校」としての役目があります。年に2回、各2週間程度に渡り、多くの大学生が入れ替わり授業を行います。
● 大学で研究する最新の教育法を実験的に取り入れた授業を行う「実験校」としての役目もあります。
教育関係者の参観が不定期に行われます。
多くの関係者が集う講演会も行われます。
国立小学校の先生方はエリート教員がほとんどです。
各地から選ばれた優秀な先生の質の高い授業を受けられるのは最大の魅力と言えるでしょう。
私立小学校の特徴
私立はどの学校にも独自の建学の精神があります。
学校のカラーは様々ですから、家庭の教育方針や子供の個性に合った学校を選ぶことが可能です。
学校独自の教育方針やカラーに魅力を感じて入学するご家庭が多いです。
保護者も卒業生だったり、きょうだいで在校しているケースもあり、世代を超えたつながりや仲間意識を持てるのは魅力です。
入試を比較
問題の難易度
入試問題は、私立のほうが難しく、出題も多岐にわたる傾向があります。
難関校は特に、塾に通い準備する必要があるでしょう。
国立の入試は基本的な内容の問題が多く、私立向けに勉強をしてきたお子さんには易しく感じるようです。
言い換えれば、合格するには本番でパーフェクトに近い結果を残す必要があるということです。
国立の入試は時期が遅く、私立の結果はすべて出たあとなので、第一志望の私立に合格した人は辞退する傾向もあります。
国立は抽選がある
国立はどこも公平を期すための抽選があります。
・テストに合格しても、そのあと抽選がある学校
・初めに抽選があり、それに通らないテストも受けさせてもらえない学校
2回抽選がある学校もあります!
保護者面接の有無
国立は保護者面接はありません。(ホッとしますね!)
私立は
・面接はない学校
・保護者のみ面接がある学校
・親子で面接がある学校
など様々です。
面接があるところはどこも面接を重視していますから、しっかり対策をして臨む必要があります。
学費を比較
国立の出願料は約3000円で、私立は2万~3万円かかります。
私立を何校か受験すると、高額になりますね。
入学後は国立の場合(学校によって多少は異なりますが)年間10万~30万円必要です。
入学金はナシ、授業料もナシですから、これは教材費や設備費や給食費などの名目です。
私立は平均すると年間約100万円は必要でしょう。
初年度は授業料に加え、入学金と任意の寄付金もあります。
進学を比較
国立は大学付属校なので、併設の中学・高校は存在しますが、全員が進学できるわけではありません。
クラスの何人かは成績が足りず、公立中に行ったり、私立中学を受験したりします。
私立のほとんどは、高校または大学までの一貫校です。
進学は、国立に比べれば厳しくない学校が多いですが、近年徐々に厳しくなってきているようなので油断は禁物です。
保護者と子どもを比較
国立に向く保護者
国立は保護者が学校へ出向く機会が非常に多いです。
学校側も行事やイベントには「PTAの協力が必要」と公言しています。
教育関係者が集う大きな講演会の前に、花壇の手入れや掃除をPTAで行うこともあるようです。
保護者会の出席率は100%に近いです。共働きの家庭では職場の理解も必要になるでしょう。
学習面では家庭のフォローが不可欠です。
実験校の性質上、研究に時間を取られると授業が教科書通りに進まなかったり、単元が終わらないこともあります。
学校が手厚く見てくれると思って任せっきりにしていると、期待外れになるかもしれません。
国立に向く子ども
✔きちんとした子
国立校には外部から教育関係者など多く訪問します。ですから学校側としては落ち着きがあり、きちんとした態度の生徒を望みます。
落ち着きがなかったり、じっとしているのが苦手なお子さんは合格が難しいでしょう。
✔自主性がある子
国立の先生方はとにかく忙しいです。
大学に籍を置いている先生も多くいらっしゃいますし、ひっきりなしに実習生や関係者が訪れます。
先生に自分の学習を全面的に頼れる環境にはありません。学校側も授業の理解度を細かく確認はしてきません。
そのような日常でも自主的に学んでいかねばなりません。
こつこつと頑張れる子なら充実した学校生活が送れるでしょう。
そもそも受験資格はあるのか
国立&一部の私立は、通学区域が限定されています。
受験したい学校が決まったら、まずは自宅の住所が区域にあるかどうか確認が必要です。
まとめ
様々な角度から国立と私立を比較しました。
- 学校の特徴
- 入試
- 学費
- 進学
- 保護者と子ども
以上5点に加えて、受験資格があるかを確認する必要がある点を述べました。
どちらが優れているというわけではありません。ご家庭の教育方針とお子さんの個性に合った学校を選ぶことが大切です。入学してから「こんなはずじゃなかった・・」なんてことになっては後悔してもしきれませんよね。
学校説明会や公開行事など実際に足を運び、教職員や生徒たちの雰囲気を肌で感じてみると、意外な発見があるかも!
子どもは6歳~12歳の人間形成の土台となる時期、ほとんどの時間を学校で過ごします。そこで出会った先生や友達、学校を包む空気全体を吸収しながら大きく成長します。
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