今度生まれたら今の人と結婚したいですか?
なんという究極の質問!
これが小説内で何度も出てくるのです。
あなたはどう答えますか?
内館牧子さん著の「高齢者3部作」の1つです。 主人公は70代。私(50代)は今この小説に出会えてよかったって思いました。
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『今度生まれたら』冒頭からおもしろい!
小説はこのように始まります。
無防備に眠りこけている夫の寝顔を見た時、私はつぶやいていた。
「今度生まれたら、この人とは結婚しない」
私、佐川夏江と夫の和幸は、決して仲が悪いわけではない。若い頃の「愛情」は年齢と共に「情愛」に変わり、お互いに大切な人だ。結婚して四十八年、何の問題もなかったとは言わないが、想い合ってここまで来た。今も二人でスーパーマーケットにも、外食にも行く。
人生の最後まで一緒にいるのは当然だし、そんな伴侶がいることを幸せに思う。
(引用:今度生まれたら(内館牧子著))
いや~~。
若い頃の「愛情」は年齢と共に「情愛」に変わりにいきなり心をわしづかみされてしまいました(笑)
夫婦円満には我慢と忖度が必要?
冒頭から「わかる!」と机をたたいた私は、数ページ後に再び唸ったのでした。
思えば、退職してからは彼に一目置く人がいなくなった。そのためか、私が持ち上げてやれないと不機嫌になる。ケチジジイを、どう持ち上げよと言うのか。だが、私は持ち上げる。それですむなら平和なものだ。妻の役目と割り切っている。
(引用:今度生まれたら(内館牧子著))
伴侶の機嫌の良し悪しは、家庭内の空気に直結ですものね。。。
そのための我慢や忖度はやりますよ?ね?
自分の人生のことばかり考えてはダメ?
ある事件をきっかけに『今度生まれたら』の主人公(夏江)はこう思うのです。
私は自分の生き方しか考えていなかった。七十代を夫婦で生き抜き、八十代に入ることこそ、結婚の持つ意味かもしれない。
(引用:今度生まれたら(内館牧子著))
確かに若い頃は自分のことばかり考えていたかも。
だから「自分だけの時間が欲しい」っていつも思っていて、ストレスを感じていました。
お互いを支えあい、「この人がいてくれてよかった」と思いあっているからかもしれない。
そんな夫婦なら、二人で衰えていくことをたぶん楽しめる。
(引用:今度生まれたら(内館牧子著))
感謝が足りなかったです。。。
結晶性能力と流動性能力とは?
初めて知った言葉がありました。
「結晶性能力」と「流動性能力」です。
結晶性能力とは?
今まで生きてきた中での経験や学習などによって、すでに身についている能力。理解力や洞察力など人生経験によって培われる能力。年齢と共に上昇して、年をとっても衰えにくい。
流動性能力とは?
30歳くらいから下降する能力。瞬発力や直観力、処理するスピードとかの能力
結晶性能力が必要なコトをすることが、老後の充実感につながるのかも?と思いました。
なんか勇気をもらいました!
『今度生まれたら』はドラマ化された
2022年5月から6月まで放送されたドラマ『今度生まれたら』は松坂慶子さん主演です。
ドラマ『今度生まれたら』は無料で見ることができます。
高齢者3部作
ほかの2部はコチラです。
社会の第一線で働いている人たちも必ず終わりが来る
「終わった人」は舘ひろしさんで映画化されました。
タイトルが怖い!
三田佳子さん主演でドラマ化されました。
今回は以上です。
ありがとうございました。