日本のGDPはこの50年で6倍になりました。
しかし、日本人の生活満足度はずっと横ばいなのだそうです・・・
人々の幸せは、高度成長期だろうとオイルショックだろうと、バブル景気だろうと、失われた20年であろうとリーマンショックだろうと、変わらないのですね。
科学技術の進歩、生活の豊かさの向上が幸せに結びつかないなら、いったい人はどうすれば幸せになれるのでしょう?
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幸福はダイエットと似ている
想像してみてください。
あなたはダイエットを成功させたいと思っています。まず何から始めましょう?
①やせるぞ!と気合を入れる。
②やせるメカニズムを理解する。
正解:②
ダイエットを成功させるには、システムとしてダイエットの全体像を理解する必要があります。
たとえば
✅「筋肉を作れば代謝が増える」というからだの特性
✅「人間はついつい食べ過ぎる」という脳の特性
✅「急にやせるとリバウンドする」というからだと脳の相互作用
✅「炭水化物は脂肪に変わる」という科学的事実
もしあなたが一部しか理解していなかったり、表面的にしか理解できていないと、挫折したり、不健康なダイエットになったり、精神的にまいってしまい、ダイエットが失敗するはめに・・・。
知識と実践のバランスが大事なのは、ダイエットも幸福も同じです。
ポイント
幸福のメカニズムを理解しないままに間違った幸福をめざすと、リバウンドしてより不幸になったり、バランスが悪くて長続きしなかったり、なぜかどんどん不幸が積み重なってしまったり・・・。
幸せのメカニズムをきちんと理解してから幸せをめざす必要があるのです。
幸せをめざすべき根拠は?
筆者によれば、幸せをめざすべき科学的な根拠があるのです。それは?
✅幸せな人は、そうでない人に比べ7~10年長生きする。
✅笑顔の人(口角を上げている人)はそうでない人に比べ長寿である。
✅幸せな社員は、そうでない社員より創造性が3倍増す。
✅幸せな社員は、そうでない社員より生産性が1.3倍増す。
統計的にも幸せをめざす根拠がこんなにあります。
人はみな「健康」には気をつけるくせに、「幸せ度」にはけっこう無頓着?
心の幸せを得るための4つとは何か?
筆者が日本人1500人にアンケートをとった結果、心の幸せを感じるための4つの因子があることがわかったそうです。
その4つとは?
①やってみようの因子
自己実現や成長につながる因子です。
やってみようの因子が多いと?
生き生きとした気持ちになる。わくわく感を感じる。
やってみようの因子が少ないと?
やらされ感でいっぱいになる。
②ありがとうの因子
つながりや感謝の因子です。
ありがとうの因子が多いと?
みんなのおかげでやり遂げられた、という気持ちになる。利他的。
ありがとうの因子が少ないと?
オレがやったんだ!という気持ちになる。利己的で自分勝手。
③なんとかなるの因子
前向きで楽観が因子です。
なんとかなるの因子が多いと?
チャレンジしてみようという勇気がわく。
なんとかなるの因子が少ないと?
石橋を叩きすぎて、やっぱりやめる。
④あなたらしくの因子
独立とマイペースの因子です。
あなたらしくの因子が多いと?
自分と他人を比べすぎることがないので気持ちが安定する。人は人、自分は自分。
あなたらしくの因子が少ないと?
自分と他人を比べすぎて、自分はダメだと自信を失う。
「高齢化社会はじつは幸せ」の根拠は?
「幸せ」を考えると高齢化社会はあんがい悪くないのかも?と筆者は述べます。なぜなら?
● 若い人は地位材をめざす傾向があります。
その結果、身体機能、知識、人脈が増え、収入が増えます。
● 一方で、人生後半になると人は非地位材をめざします。
記憶より知恵、敏感力よりいい意味での鈍感力。細かいことよりも全体俯瞰力。お金を稼ぐ力よりも人格力。成長より成熟。
年をとればとるほど、非地位材、すなわち外向性・協調性・良識性・情緒安定性・知的好奇心が増し、幸福度が上昇するのです。
まとめ
本書は「幸せ」の正体を科学的に検証した書籍です。
だれもが幸せになりたいはず。そのメカニズムを知ることは自身の幸福への近道となることでしょう。
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今回は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。