こんにちは、ゆきねえ(50代)です。
加藤シゲアキさん著『オルタネート』
私のようなオバサンが、青春小説を読みました。
☑内容を理解することはできたのか?
☑感動したのか?
正直な感想をお話ししたいと思います。
※未読の方にネタバレしないよう気をつけます。
Amazonで”聴く読書”をしてみませんか?
通勤・通学中やウォーキング中、家事をしながら、時間を有効活用できて便利!
今なら
・30日間無料
・12万冊以上が聴き放題
・いつでも退会可能
加藤シゲアキ『オルタネート』の情報
賞に関する情報
● 第164回直木賞候補
● 2021年本屋大賞ノミネート
● 第42回吉川英治文学新人賞受賞(おめでとうございます!)
筆者の加藤シゲアキさんは、みなさんご存じジャニーズの現役アイドルです♪
簡単なあらすじ
高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」が必須のウェブサービスとなった現代。
東京にある円明学園高校で、3人の若者の運命が、交錯する。
調理部部長で品行方正、しかし、あるトラウマから人付き合いにコンプレックスを抱える 蓉 。
母との軋轢を機に、絶対真実の愛を求め続けるオルタネート信奉者の 凪津 。
高校を中退し、かつてのバンド仲間の存在を求めて大阪から単身上京した 尚 志 。
出会いと別れ、葛藤と挫折、そして苦悩の末、やがて訪れる「運命」の日。3人の未来が、人生が、加速する――。
悩み、傷つきながら、〈私たち〉が「世界との距離をつかむまで」を端正かつエモーショナルに描く。3年ぶり、渾身の新作長編。
(新潮社公式サイトより引用)
・登場人物はほとんど10代
世代間ギャップなく読めるのでしょうか?
高校生限定SNSアプリ「オルタネート」はアリ?ナシ?
題名の「オルタネート」とは、高校生限定のSNSアプリの名称です。
アカウント作成に写真付きの生徒手帳が必要で、利用条件は「高校の入学式から卒業式まで」と定められています。(中退してしまったら即削除されます。)
オルタネートを通して高校生同士がつながっていく、現代ならではの交友関係が小説のテーマとなっています。
もし高校時代に戻れたら、オルタネートを使いたいですか?使いたくないですか?
・
・
☑全国の高校生とつながることが可能
☑不審人物が紛れこむ危険がナシ
SNS好きの私はぜったい使うと思います。
小説内で加藤さんは、オルタネートで見せる「生き生きした自分」と同時に、裏アカで見せる「自分の暗部」とのギャップも表現しています。
あと、ごく少数の”アンチオルタネート”も。
(この人物はデマを流されたことをきっかけにアンチになりました。)
既存のSNSと同じですね。
遺伝子によるマッチングで交際相手を探すのはアリ?ナシ?
アプリ内に”遺伝子解析サービス”が組み込まれており、それを利用すると「遺伝子的にBESTな交際相手」を紹介してもらうことが可能です。
小説内で加藤さんは、遺伝子によるマッチングに人間関係をゆだねる人物を登場させています。
遺伝子レベルでBESTと診断された相手となら、幸せになれると思いますか?
・
・
よくわからない・・・
人のめぐり逢いは神秘的なもの。
科学にゆだねたくないな、と私は思ってしまいました。
あなたはどう思いますか?
「料理の達人」高校生バージョンはアリ?ナシ?
主人公のひとりが調理部に所属。
小説内では、「料理の鉄人」の高校生バージョンといえる大会に出場する話にも多くのページが割かれています。
※食材・テーマを直前に知らされた出場者が、短時間で独創的な料理を仕上げ、食のプロ審査員に評価される大会
テレビ中継もあり、出場者はかなりの有名人になる仕掛けつき!
部活のレベルを超えた華やかな披露の場は、アリですか?ナシですか?
・
・
私はアリに1票♪
甲子園、花園、高校生クイズ、合唱コンクールほか
どれも大好きなので。
彼らから刺激をもらい、元気が出ることもある今日この頃です。
加藤シゲアキ『オルタネート』を中高年が読んだ感想
50代の私はSNSもマッチングアプリもない時代に生きてきました。
読む前、はたして私でもおもしろいと思えるのか、半信半疑で読み始めました。
そして読後はこう思いました。
時代背景は違っても、高校生が感じる喜びや苦しみは変わらないのだ。
例
・部活では、やりがいを感じる一方で停滞を感じ、もがきます。
・恋愛では、幸せの一方で、不審や疑念を感じます。
・自意識を持てあましたり、他人の評価を気にするあまり身動きがとれなくなります。
・一歩踏み出したいのに勇気が出ません。
・他人と自分をくらべて嫉妬をおぼえます。
このほかにも加藤さんは小説内でたくさんの心模様を描いてくれています。
★加藤シゲアキさん、なんと才能豊かな人物なのか!
★料理・遺伝子・音楽など、広範な知識にも脱帽!
他の著書もぜひ読んでみたいと思います。
最後までお読みくださりありがとうございました。
-
祝直木賞候補|加藤シゲアキさん処女作『ピンクとグレー』の魅力
続きを見る
-
【感想】NEWS加藤シゲアキの短編集『傘をもたない蟻たちは』は苦悩・痛み・悲しみに圧倒される
続きを見る